『スカイ・クロラ』観た。
まずCGの美しさに驚いた。
実写?と思うようなリアリティ。
声優陣も私は結構しっくりきた。
てゆうか、谷原章介っていい声だな・・・・。
声がすき。惚れてしまう声だ。声フェチ全開。
さて、話のキーの一つに【キルドレ:思春期の姿のまま永遠に生きる人】という設定があって
ショーとしての戦争をする代償というか、思春期の体のまま生きつづける
戦死しなければ死なない(老衰はない)少年少女のことで
人間関係も問題なさそうで
仕事の合間には同僚とダイナーへ行って食事をしたり、娼館へ行ったり
笑ったり、感じよく普通に会話してるけど、なんだろう、この一人ぼっち感。
一緒にいても、すりガラス越しのやりとりのような感じ。
それは「明日死ぬかもしれない(戦死するかもしれない)」から?
「memento mori(死を思え)」って言葉があるけど
いつかは死ぬ⇒今がずっと続く訳ではない⇒だから今を精一杯生きろって
生きることを前提にしたポジティブさがあるけど
あまりに隣り合わせな死の前では
死んではいないけど生きることも始められないのか。
明日死ぬかも知れないから。
いつまでたっても生きることを始められないから
本当に死んで終わらせたいと願っても、そうしても、終わりは来ない。
主人公のカンナミ・ユーイチが言った「君は生きろ、何かを変えられるまで」って台詞
これがこの映画の伝えたかったことなんじゃないかって思えてぐっときた。
何かを変えられたら、そこから生きることが始まるってことなんじゃないのか
でも、そう言われたヒロインは今まで何も行動を起こしてこなかった訳じゃなくて
彼女なりに足掻いてきた(けど変わらなかった)という現実。
それでも、「君は生きろ、何かを変えられるまで」
あと、カンナミ・ユーイチの最後の台詞
「I'll kill my father」
これ、なんて訳していいか、難しいですが味わい深いです。
公式HPでは、「ティーチャーを撃墜する」って出てたけど
日本語のままに取っちゃうと何か足りないような気がします。
実際の映画では、そこの和訳は出てこなくて英語そのまま聞こえたから
「ああ、、、この人も何かを変える為に、動き出したんだな」って思えて良かった。
ティーチャーというのは、パイロットの中で唯一の「大人の男」。
キルドレには絶対敵わない敵という存在。
絶対敵わない敵がいるから、戦争というゲームが終わらない。
ティーチャーを倒したら、何かが変わるのではないかという希望を持って
ティーチャーという、この戦争のシステムの大元、
如いては現状を引き起こしている根源を叩きに行く。
Fatherってそんなような意味合いってあったっけなかったっけ。
まいっか。
とにかくですね、ひたすら淡々と話が進んでいくんだけど
一見平坦に見えるお話の中に色んな事が織り交ぜられてるんです。
観終わった後も、中々整理できないくらい。
私は観て良かったと思った。
でも偽さんが「あえてオススメはしない」って言ってたの分かる気がする。
予告編とか見て、何か引かれるものがあったら、観てみたら良いのではないでしょうか。
という感じです。
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